こんにちは、スイミングインストラクターのきゃめるんです。
あなたの町にも温水プール施設がありますよね!
プールは泳ぐだけではありませんし、泳げる人しか行けない場所でもありません。
水中ウォーキングを中心に様々な動きをすることで、全身の筋力アップが期待でき、継続していけばきっと体力がついた事を実感できるでしょう。
体力をつけたい、筋力アップしたい!だけど泳げない…私でもプールで出来ることはあるの?
そう思って二の足を踏んでいるあなたに向けて、水中ウォーキングの効果と、具体的な方法を解説していきますよ!
水中ウォーキングの効果
なぜ陸上のウォーキングではなく、わざわざプールに行っておこなう「水中ウォーキング」を勧めるのだと思いますか?
それにはたくさんの理由がありますので、あげていきたいと思います。
水中ウォーキングと陸上ウォーキングの違い
陸上で歩く場合、足で体重を支えながら主に下半身の筋肉を使って推進力を得ます。
空気抵抗はありますが、歩いていて特に抵抗を感じることはありませんよね。
それに対し水中を歩く場合は全身に水圧がかかり、水の抵抗を受けながら進むため全身の筋肉を使います。
大きな抵抗に逆らって前に進むには、体のあらゆる筋肉をフルで活動させなければなりませんので、それが全身運動と言われる所以です。
水の抵抗は空気の数十倍と言われますので、ゆっくりとした動作でも大きな運動量になるわけですね。
プールならではの特性と効果
水には先に記したように抵抗と、浮力、水圧という特性があります。
浮力と波のおかげでフワフワと安定感のない中、しっかりと踏ん張って水をかき分けながら動かなければならないため、筋力を鍛えることができます。
水特有である浮力により膝や腰など関節への負担が少ないので、痛みを抱えている方や日頃あまり運動しない方、体重の負担が大きく陸上での運動はリスクがあるという方にもおすすめです。
また水中運動は、酸素を取り入れながら脂肪を燃焼しエネルギーに変える有酸素運動ですので、心肺機能の強化にもつながります。
更に水の中に入るだけで水圧がかかるため、血行が促進されむくみが解消されたり、肩こりや腰痛改善も期待でき、実際にプールに通っている方々の中には腰痛や膝痛がよくなったという方が大勢おられます。
この水圧によるマッサージ効果により、その場で足踏みをしているだけでも十分な運動効果と、癒しを味わうことができます。
水中ウォーキングの始め方
では実際プールに行ったら、どんな練習から始めれば良いのでしょうか。
具体的な運動方法をあげていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
プールが初めての方は水に慣れよう
まずは水に慣れることから始めます。
施設によって水深が違いますので、腰までの深さなのか胸までか、肩まであるのか確認してから入水しましょう。
ウォーキングできるプールは浅いレーン・深いレーンに分かれている場合が多いと思いますので、初めは肩まであるような深いレーンは避け、腰辺りまでの浅いレーンで慣れていきます。
水深が分かったら前を向いて歩いてみましょう。
水面ばかり見ていると、慣れないうちは酔ってしまう方もいますので、自分が進む方向を見ます。
足元は滑りやすい場合がありますし、自分や周りの人が動いた波で安定しにくいので、初めは足の裏をしっかりと床につけ、小さい歩幅で一歩一歩踏み込むように歩いていきます。
滑って歩きにくい方は、ウォーターソックスやアクアエクササイズ用ソックスも販売していますので、使ってみると良いと思いますよ!
水中ウォーキングのメニュー
前歩き・後ろ歩き
ウォーミングアップは軽い運動から始めて行きましょう。
小さい歩幅で一歩一歩踏み込む、これが基本になりますので、周りを見ながら安全に運動できるように確認作業をする感じですね。
後ろ向きで歩く時は、慌ててツルンと滑らないように気をつけてください。
大股歩き(前・横)
大きく足を広げ、腕を前後に動かしながらダイナミックに歩いてみましょう。
股関節や太ももの裏側、ふくらはぎ等、普段あまり伸びない部分に刺激が入りますので、痛過ぎず気持ち良く動ける範囲で歩きます。
首まで水に浸かるくらい大股で踏み込めるようになると、全身にかなりの抵抗がかかるため消費カロリーも大きくなります。
前歩きで大きく動く事に慣れてきたら、横向きになって同じくダイナミックに動いてみましょう。
横歩きは進行方向に対して横向きになり、ゆっくりと体重移動しながら両手両足を大きく開いて閉じる・大きく開いて閉じる、これを繰り返しながら進んで行きます。
閉じる時には太ももの内側を意識して「締める」イメージで動かしてみましょう。
*後ろ歩きは大股にすると膝に負担がかかってしまうため、肩まで入って小股で歩きます。
水中ジャンプ
ジャンプと言っても上に跳び上がるのではなく、肩まで水に入ったまま両足をぴょんぴょん浮かせる動作です。
両手で水をかきながら少しずつ進んでいきます。
前向きに慣れたら後ろ向きでやってみましょう。
前向きジャンプは正面から水の抵抗を受けるため、後ろ向きの方が楽に進むことが出来ますが、やはりツルンといかないように気をつけながら慌てず少しずつ進みましょう。
早歩き・軽いジョギング
水中で動く事に慣れてきたら、少し早い動きにもトライしてみましょう。
早歩きや軽いジョギングのような動作は、下半身の筋肉を鍛える目的で行います。
やはり水の抵抗により、陸上とはまた違ったジョギングを楽しむことが出来ます。
肩まで入るような深いレーンで行う場合は、より進み方が遅くなりますがそれは気にせず、太ももを高く上げ両腕をしっかりと振って走ってみましょう。
なんちゃって泳ぎ歩き
泳ぎはできなくても、なんとなくクロールや平泳ぎの動きは知っているという方は多いのではないでしょうか。
なんちゃって泳ぎは、上半身は泳いでいるような動きをしながら、実際は「歩く」という運動です。
大股で歩きながら両腕を大きく回してクロール風、平泳ぎ風、バタフライ風、後ろ向きで歩くときは背泳ぎ風の動作をする。
初めは足の動きと連動せず、体がぐらぐらしてやりにくいかもしれませんが、続けて行くうちにタイミングをつかめるようになり、体幹が鍛えられるので安定した動きができるようになります。
下半身だけでなく腕や肩はもちろんのこと、背中・肩甲骨周りから腰まで同時に刺激することができます。
全身を使ってるーーー!という充実感がありますので、泳ぎが苦手な方も泳いだ気分を味わってみてくださいね。
水中での注意点
- 水の中にいると気づかないのですが、意外と汗をかいていますので水分補給をしながら運動しましょう。
- 水中では体が軽く感じるため、つい頑張り過ぎてしまうという方が多くおられます。家に帰ってから疲れて動けなかったとか、もう当分プールに行きたくないという事がないように、初めは短時間から始めて少しずつ強度を上げていくなど、ムリせず取り組んでくださいね。
- もしもプールの中で転んでもぐってしまった場合、水に慣れていない方は慌ててしまうかもしれませんが、すぐに顔を上げようとせずまずは両足を床にしっかりと着いてから、ゆっくりと立ち上がるようにしましょう。
立ち方について詳しく知りたい方は↓こちらの記事を読んでみてください。
水中ウォーキングで体力&筋力アップ:まとめ
- 水の特性である「抵抗・浮力・水圧」を知ることにより、効果的に体力&筋力アップしていきましょう。
- 初めは短時間、慣れてきたら徐々に時間を長くし強度を上げていけるよう工夫して取り組みましょう。
- 水慣れから始め、前歩き・後ろ歩きでウォーミングアップ、大股歩きでダイナミックに動いて普段あまり動かさない個所を刺激し、ジャンプやジョギングで心拍数をあげつつ筋力アップ!
- 泳げなくても泳いでいる気分を味わいながら、全身運動で体力アップしましょう。
安全に!楽しく!長く続けてこそ健康維持に繋がりますので、まだ迷っている方はまず一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
水の中でできる運動はまだまだたくさんあります。
今回は水中ウォーキングについてのお話でしたが、その場でできる運動や体操についても解説していますので合わせて読んでみてください。
健康は一日にしてならず!まずは始めてみて、長く続けられるといいですね!
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